
持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ除去を含む軌道上サービスに取り組む株式会社アストロスケールホールディングス(本社:東京都墨田区、創業者兼CEO 岡田光信)の英国子会社であるAstroscale Ltd(以下「アストロスケール英国」)はこの度、欧州宇宙機関(ESA)から39万9000ユーロ(約35万ポンド)のフェーズA契約を受注しました。この契約は、軌道上で衛星のアップグレード、修理、拡張を可能にする先駆的なミッションコンセプトである軌道上改修・アップグレードサービス(IRUS)の設計を主導するものです。この取り組みは、ESAの宇宙安全プログラムを支援するもので、軌道上のリスクを軽減し、将来の世代のために安全な運用の確保に対する欧州の取り組みが強化されます。
IRUSミッションでは衛星の製造および運用会社のBAE Systemsが将来の軌道上サービスのクライアントの役割を担い、衛星が使い捨てとして扱われるのではなく、軌道上で整備、修理、改良される循環型宇宙経済への大きな一歩となります。宇宙空間における組立・製造には、改修とアップグレードが不可欠な前提条件となるため、この新たな能力の開発は、より複雑な軌道上サービス、組立、製造(ISAM)能力への道を開きます。
将来のミッションの基盤
8ヶ月間のフェーズA研究契約では、軌道上改修・アップグレードサービスのための技術的基盤とビジネスケースを構築します。ロボット技術およびサービス技術がどのように軌道上にある衛星と安全にドッキングし、劣化または旧式のバッテリー、太陽電池パネル、搭載コンピューターなどのサブシステムの交換による衛星のアップグレード、あるいは寿命延長の技術的実現可能性と商業的実現可能性を評価します。軌道上での改修・アップグレードを可能にすることで、IRUSは代替打ち上げの必要性を低減し、宇宙安全における重要な優先事項であるデブリ発生リスクを軽減します。
循環型宇宙経済に向けて
IRUSは、アストロスケールの軌道上サービスとデブリ除去におけるリーダーシップを基盤に、衛星の廃棄ではなく改修と強化に重点を置いた新たな軌道上能力を創出します。また、この研究はアストロスケールの実績あるランデブー・近接運用(RPO)技術を基盤としており、将来の軌道上サービスミッションの基盤として、その継続的かつ反復的な利用を実証します。最初のミッションコンセプトは、BAE Systemsのモジュール式衛星プラットフォームを宇宙空間でアップグレードする方法を実証するもので、これによりコスト削減、打ち上げ要件の削減、そして耐久性の向上が期待されます。
これらの能力を向上することにより、このプロジェクトは、衛星が地球上の技術開発の恩恵を受けることを可能にするとともに、運用者のコストを削減し、宇宙サービスにおける欧州の競争力を強化する、新世代の持続可能な宇宙ミッションへの扉を開きます。
英国の能力と成長の構築
IRUSは英国の宇宙産業にも重要な機会をもたらします。この研究は、ロボット工学、モジュール設計、サービスシステムに関する英国の専門知識に加え、市場のニッチ分野におけるビジネス分析スキルを活用し、英国全体のイノベーションと高付加価値雇用を支援し、ISAMにおける英国のリーダーシップを強化します。
これらのスキルとテクノロジーを今開発することで、英国は今後数年間、軌道上サービスと製造の新興商業市場と政府市場から利益を得るのに有利な立場に立つことを期待しています。



